月30時間かかっていた訪問看護報告書の作成時間を短縮。スタッフと向き合う時間を生み出したミルモAI活用

課題
報告書作成は1件5〜15分、合計で月約30時間の負担に
作成者ごとのばらつきがあり、文章構成も属人化していた
主任・管理者に作業が偏り、残業や心理的負担につながっていた
決め手
ミルモAIで、過去の報告書をもとに現場に合った原案を作成できた
患者さん・ご家族の声やバイタルサインの推移も反映できた
ウェルモ側の改善対応が早く、現場に合わせて使える安心感があった
効果
報告書作成時間:看護師 月約30時間 → 事務員 約7時間+看護師 約10〜15時間
看護師の作業時間を従来の1/3〜1/2程度に軽減
残業ゼロの月も実現し、スタッフ面談の時間創出
「ミルモAI」は、介護・医療現場の帳票業務に特化したAIプラットフォームです。ケアプランや日々の記録といった現場の情報から必要な項目を読み取り、各事業所の様式に合わせた報告書や計画書の原案作成を支援します。
株式会社メディシステムソリューションでは、月末月初に集中する訪問看護報告書の作成が大きな負担となっていました。主任の大島祐希様は、訪問業務と管理業務を並行しながら、限られた時間で報告書作成に対応していたといいます。
今回は、ミルモAIを現場に合わせて活用し、報告書作成の負担軽減や業務分担の見直しにつなげた取り組みについて伺いました。
訪問の合間に積み上がる報告書、月30時間という見えない負担
———はじめに、事業所の体制や、普段どのくらいの訪問を行っているのかについて教えてください。
大島様:
現在は看護師を中心に、リハビリ職・事務職員を含めた11名体制で運営しています。利用者数は月200名を超えており、月間の訪問件数も1,000件を超える規模です。1人あたり1日平均で7〜8件ほど訪問しています。
———大島様ご自身の役割や、普段担当されている業務について教えてください。
大島様:
私は主任として、管理者業務を担いながら、自分自身も訪問に出ています。スタッフの育成や退院前カンファレンスへの対応など、ほかのスタッフよりも事務作業を多く担う立場でもあります。
———訪問業務と並行して、管理業務や事務作業はどのように進めていたのでしょうか。
大島様:
日中はどうしても訪問が優先になるため、管理業務や事務作業は空いた時間に対応していました。ただ、急な電話対応などもあり、思うように進められないこともあります。そうした作業を担えるのも限られたスタッフだったため、進捗管理の難しさは感じていました。
———管理業務や事務作業を進めるなかで、特に負担が大きくなるタイミングはありましたか。
大島様:
月末月初は、訪問看護報告書の作成をはじめ、確認や事務対応が重なる時期でした。報告書は1件あたり5分から15分ほどかかり、月に30時間ほどを費やすこともありました。
月末の24日、25日あたりから月初にかけて時間を確保しながら対応していましたが、通常業務と並行して進めるため、予定どおりに進まないことも少なくありません。最終的には私かもう1人の管理者が残業で対応することもあり、「終わらせなければ」というプレッシャーは常にありました。
「AIには温かみがない」という最初の懸念から、現場と一緒に育てた報告書へ
———報告書作成の負担を減らす手段として、ミルモAIを活用できそうだと感じた点や、不安に感じた点はありましたか。
大島様:
1番期待していたのは、作成にかかる時間の短縮です。報告書にかける時間をどう減らせるかは、現場にとって切実なテーマでした。
一方で、最初に作成してもらった文章は、正直なところ少し「温かみがない」と感じました。「こういう経過をたどりました」「こういう計画で進めました」という説明が中心で、患者さんの声や、看護師が実際に何をしたのかという部分があまり表れていなかったんです。
報告書は、主治医やケアマネジャーなど多職種へ状況を伝えるための大切なものなので、利用者さんやご家族の声、訪問時の様子まで伝わる内容にしたいと相談しました。すると、訪問看護の現場経験を持つウェルモの研究開発メンバーにも入っていただき、現場で本当に求められる情報や、伝わりやすい表現について、一緒に改善を重ねてくださいました。
その結果、ご本人やご家族の声をできるだけ生かしながら、報告書を読んだ方が利用者さんの生活や訪問時の情景まで思い浮かべられるような文章に近づいていったと感じています。
———実際に活用するなかで、現場に合った報告書に近づいていると感じた点はありましたか。
大島様:
バイタルサインとして計測した日々の数値(血圧や脈拍)を、1か月分の上限値から下限値まで反映してもらえるようになったのは画期的でした。看護師が手入力していたときには、そこまで盛り込むのは難しかった部分です。お医者さんなど報告書を読む側にとっても、とても良い報告書になっていると感じます。
また、当ステーションの元の報告書を10件ほど提出し、これまでの傾向を読み取っていただいたうえで作成してもらえた点も大きかったです。要望を伝えてから反映されるまでのスピードも早く、使いながら一緒に育てていける感覚がありました。
最初から完成形を求めるというより、現場に合わせて良くしていけることが分かったので、これからも活用していきたいと思えました。
月30時間かかっていた報告書作成時間を削減。事務職員との分担で、看護師の負担を軽く
———ミルモAIの導入前後で、報告書作成の流れはどのように変わりましたか。
大島様:
以前は、前月分の報告書をコピーし、1か月分の訪問記録を確認しながら修正する作業を繰り返していました。利用者さんによっては、記録と報告書を2〜5回ほど行ったり来たりしながら仕上げていたんです。
今は、記録をPDF化してAIに読み込ませ、生成された報告書を記録ソフトに転記するところまでを事務職員が担当しています。その後、看護師が内容を確認し、必要な箇所を修正する流れです。修正が全くない場合もありますし、あっても1〜2か所程度なので、以前のように何度も確認と修正を繰り返すことはだいぶ少なくなりました。
———作成にかかる時間は、具体的にどのくらい変わりましたか。
大島様:
以前は月30時間ほどかかっていた報告書作成が、現在は事務職員の作業が約7時間、看護師の修正が10〜15時間ほどに収まっており、事業所全体では従来の5〜7割程度の作業時間に短縮できている感覚です。
特に大きいのは、看護師が直接手を動かす時間が減ったことです。訪問に出ない事務職員が作成プロセスの一部を担えるようになったことで、看護師は訪問や確認業務に時間を使いやすくなりました。
———残業や精神的な負担の面では、どのような変化がありましたか。
大島様:
以前は報告書作成のために残業が発生することもありましたが、導入後は残業がゼロになった月もあります。何より、「終わらせなければ」というプレッシャーがだいぶ減ったことが大きいです。
また、文章の構成に統一感が出たことで、作成者によるばらつきも少なくなりました。最終的な内容確認はこれまで通り人の目でしっかり行っていますが、土台となる文章が整っていることで、確認する側としても安心感があります。
生まれた時間が、スタッフとの対話を生む
———効率化によって生まれた時間は、どのように活かされていますか。
大島様:
これまで報告書を書いていたのは、私ともう1人の看護リーダーがほとんどでした。その手が空いたことで、スタッフ面談を以前より頻繁に入れられるようになりました。その結果、面談の場に限らず、日頃の相談にも応じやすくなり、同行訪問の機会も増やせるようになりました。
———スタッフ面談の時間を増やせたことで、現場にはどのような変化がありましたか。
大島様:
印象的だったのは、入職して1年ほど経ったスタッフとの面談です。訪問自体はできていましたが、訪問看護の制度や細かな注意点、料金に関することなど、これまで十分にフォローしきれていなかった部分の知識を補う時間を取ることができました。
その結果、本人が「仕事が楽しくなってきた」と話してくれて、本当にやって良かったと思いました。緊急性のない疑問は、その場で聞けないまま流れてしまうことがあります。そうした疑問を面談のなかで拾い、学ぶタイミングを逃さずにフォローできるようになったことは、とても大きいです。今ではそのスタッフも「頻度を減らして大丈夫です」との声も聞こえるようになりました。
———最後に、同じように報告書作成の負担を感じている訪問看護事業所の方へメッセージをお願いします。
大島様:
ぜひ一度活用してみてほしいです。私たちの場合、開発段階から携わる中で、元の報告書を提出し、ステーションごとの傾向を踏まえた形で作成してもらえたことが良かったと感じています。現場に合わせて調整しながら使えることで、報告書作成の負担はかなり変わると感じました。
AIに不安がある場合でも、まずは自分たちの報告書作成の流れに当てはめてみることで、活用できる部分が見えてくると思います。最初から完璧を求めすぎず、現場に合わせて調整しながら使っていくことが大切だと感じました。
まずは、貴事業所の訪問看護報告書作成にミルモAIを活用できるか、無料で試してみませんか。
※本事例の内容は
2026年7月15日
公開時点
のものです。
※本記事は取材に基づく事例紹介であり、導入効果は事業所ごとの運用や環境により異なります。




